2022年11月26日土曜日

さらばわが愛 北朝鮮:北朝鮮の生まれが分かる、今の北朝鮮が見えてくる、そしてこれからの北朝鮮も癒えてくる

さらばわが愛 北朝鮮

「さらばわが愛 北朝鮮」を観ました。心揺さぶられるドキュメンタリーです
 歴史映画館が時代の節目となる出来事を画いた映画を発掘し、時代背景と共にお贈りします。今回は「さらばわが愛 北朝鮮」をお贈りします。
  このブログに来ていただきありがとうございます。
  この映画の表題の「さらばわが愛、北朝鮮」の「愛」は祖国愛のことだと思います。祖国の北朝鮮をこよなく愛するからこそ、その祖国である北朝鮮が金日成により簒奪され、踏みにじられた祖国・北朝鮮と決別しなければならなかった悲しみが込められていると思います。しかし、それでも祖国のために何かしたいという気持ちにあふれているように思います。
  このブログに来ていただいた方は、「今の北朝鮮はどうなっているのだろう」「北朝鮮は我々に何かするのではないか。恐ろしい」という疑問や不安をお持ちの方が殆どだろうと思います。
この映画を見れば、「なぜ北朝鮮はこうまでミサイルを撃ち込んでくるのか?」の答えがわかります。
その答えは金日成にあり!
  このブログは北朝鮮と言えども、決して今の金正恩体制がずっと続くわけではないことを言いたいと思います。いくら金正恩体制が強固に思えても、、大衆の生活や要求を無視して続くはずはないことだけは確かなことだと思います。
 ではいつまで続くのかという疑問ですが、それは私たちの声を大きく張り上げ、自分たちの要求を口に出すことだと思います。「生ぬるい」という人もいるでしょう。しかし生ぬるいといって、好戦論者の尻馬に乗ったり、沈黙を守るよりははるかに前向きに思えるのですが・・。絶対に戦争をしてはなりません。  


映画の紹介
 ここで取り上げる話は今北朝鮮を支配している金正恩のおじいさんの金日成の時代が始まりです。
 この物語の主人公はモスクワ映画大学の八人の学生たちです。
 学生といっても、彼らは1954年に起こった朝鮮戦争の中で北朝鮮の兵士としての立派な評価を得て闘った後、戦後北朝鮮からモスクワ映画大学に留学することができたエリートだったのです。
  ところが留学中の1956年北朝鮮で宗派事件という事件が発生します。この事件は金日成が北朝鮮労働党中にあった延安派、ソ連派、南労党派などを粛清し、独裁体制を確立した事件です。
  この事件に対して、8人の留学生たちは金日成を批判する活動を展開します。結果として彼らは国からは見放され、ソ連に亡命することとなりました。

 この物語は北朝鮮という自分の故郷をから見放され苦しい亡命生活を余儀なくされながらも、しっかりと映画人としての自覚を失わず戦い続けた人々の物語です。

 私たちはどんなに苦難の中にあっても、人間として尊厳を見失うことなかった八人の人々に対して強い感銘を覚えるものです。


映画データ
監督 キム・ヨソン
出演 キム・ジョンフン, チェ・グギン, ハン・デヨン
ジャンル   外国映画, ドキュメンタリー
オーディオ言語 한국어
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ストーリー
 1950年代にモスクワ国立映画大学に留学した北朝鮮の8人の若者たちのその後を追ったドキュメンタリー。1952年、北朝鮮からモスクワ国立映画大学に留学した8人の若者が、エリートとして約束された北朝鮮での将来を捨て、祖国に帰国しない道を選択する。56年に起こったクーデターの宗派事件をきっかけに当時の金日成体制を批判し、58年にソ連に亡命した彼らは、カザフスタンを始めとするユーラシアの各地で映画監督や作家として活動する。連作ドキュメンタリー「女性史三部作」や劇映画「ビューファインダー」のキム・ソヨン監督(C)822Films+Cinema Dal


背景と見どころ
 今北朝鮮では、金日成の孫の金正恩が独裁体制の頂点にあり、東アジアに不穏な空気を醸し出している。
 この少し前の1960年前後は北朝鮮の千里馬(チョンリマ)運動、金日成の貫島パルチザン物語などが喧伝され、金日成の個人崇拝が高められていきました。
 また同じころ日本では、北朝鮮への帰還運動が始まり、大勢の人々が、夢と希望をもって日本を離れ北朝鮮に向かいました。
しかしながらあとで伝え聞くところによるとこれらの夢と希望は儚く打ち捨てられ、北朝鮮に渡った人々は非常に苦しい生活を強いられてと聞きます。
 これらのことを考えると結果論ではありますが、金日成のなしたことといえば北朝鮮を奪い取り、騙し取り自分のものにする独裁体制を築くことではなかったかと言えます。

ここに述べられた八人の人々 、また日本から北朝鮮に渡った数え切れない人々は、金日成の策動の犠牲者であると言えます。
 そしてその苦難の道は、今なお途切れることなく、金正日、金正恩に受け継がれ、東アジアの人々を苦しめていると言えます。
 だからといって、北朝鮮に対して敵対的な行動をとり戦いを仕掛けていいというものではありません。 外交や民間の交流は粘り強く、推し進めるべきものと考えます。





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2022年11月10日木曜日

ミュンヘン Munich:ミュンヘン・オリンピックで起きたイスラエル選手へのテロ事件はオリンピックの歴史を変えた

ミュンヘン Munich (字幕版):ミュンヘン・オリンピックで起きたイスラエル・アスリートテロ事件はオリンピックの歴史を変えた

「ミュンヘン Munich」を観ました。すさまじい映画です。
歴史映画館が時代の節目となる出来事を画いた映画を発掘し、時代背景と共にお贈りします。今回は「ミュンヘン Munich 」をお贈りします。

ページの要約
 1972年のミュンヘン・オリンピック開催中に、11名のイスラエル選手の内2名が選手村で殺され、残り9人が人質にされ空港で殺された。
 この事件はオリンピックの精神を根本から揺るがし、ある意味でオリンピックの歴史を一挙に塗り替えた出来事であった。

 これを機に各国では一挙にセキュリティー警備体制づくりが活発化した。日本でもSATなどの高度な警備システム体制の構築が急がれた。
 なお、SATとは「特殊急襲部隊 (とくしゅきゅうしゅうぶたい、 英語: Special Assault Team)」のことを言い、日本の警察 の 警備部 に編成されている 特殊部隊のことである。
さてこの映画はこの凶悪なテロ事件に報復するイスラエルの国家諜報組織の報復活動を追ったドキュメンタリーである。 当時のイスラエル政府はこの事件をユダヤ人に対するテロ事件として報復を決定。イスラエルの諜報機関であるモサドのメンバーにミュンヘンのテロ事件に関わったパレスティナのメンバーの殺害を指令する。 指令を受けたもモサドのメンバー数名は自らの国籍を消し、あらゆる知己との連絡を絶ち、次々と殺害を実行して行く。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★
映画の紹介
  この映画の始まりはミュンヘンオリンピック村にテロリストが侵入することから始まる。
 しかしこの映画の主張は、このテロ事件そのものではなく、イスラエルの諜報組織がテロリストに報復することに主眼が置かれている。  そこには非常に強い民族性と国家観、裏打ちされ観るものに強い衝撃を与える。
 この映画の意義はテロリズムに対してはそれに応じた強い報復が伴うものであるいうことを人々に訴えたことでだろうか。
 私はスピルバーグほどの監督であればもう一歩踏み込んで、これらのテロと報復の連鎖をいかに断ち切るかの糸口を探って欲しかったが、ここでは回答は示されてはいない。


映画データ
監督  スティーヴン・スピルバーグ
出演  エリック・バナ, ダニエル・クレイグ, キアラン・ハインズ
ジャンル  サスペンス, ドラマ, 歴史, アクション
オーディオ言語  日本語

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ストーリー
  1972年のミュンヘン・オリンピック開催中に、11名のイスラエル選手が人質にされ、その後殺された。この凶行に及んだのはパレスチナのテロリスト・グループ“黒い九月”。テロリストたちはイスラエルの選手たちを人質に取りイスラエルの政府に対し要求をつきつけた。その要求は「ソ連の軍事政権が政治犯として拘束している200人の囚人の解放」であった。 イスラエル政府は報復することを決め、諜報機関モサドのメンバーから精鋭を選び、事件の首謀者の暗殺に当たらせるのだった。


背景と見どころ
 この事件によって、オリンピックが、『平和の祭典』という見かけの安寧がかなぐり捨てられ、結局は現実の政治や民族の問題から逃れることはできなかったことを示している。
 理由はどうであれ、平和的に過ごしている無防備な人々を襲撃し殺してしまうということはやはり許されないことだ。これを許してしまえば、大儀名分さえつければ何をしても許されることがまかり通る。世界は無秩序なカオスに落ち込んでしまうであろう。

 しかしこの問題を実際にどう解決すべきかという糸口は全く見出すことができない。第二次世界大戦後のイスラエルの国家建設そのものに歯車を戻さなければならない。
 次にイスラエルの対応そのものについても言及されなければならない。イスラエルがこのテロリストに対する報復として、テロで報いたということは、「目には目を、歯には歯を」そのものであり、イスラエルの正当性は失われてしまう。
 この映画の見どころの一つはイスラエルの諜報組織が、執拗にテロ関係者を追い詰め殺戮を繰り返して行くことである。
 そこには組織の中に組み込まれた人間が、その人が本来どんなに人間的であったとしても、自らの任務を遂行せざるを得ないことである。
その意味では、組織と人間性は本来相容れないものである。理想は個人の思いと組織の思いが一致することであるが、そのようなことはありえないことなのだろうか。

 この問題の解決の糸口は、パレスティナ、イスラエル双方が、にくしみの行動をとにかく一旦中止し、冷静に話し合うことしかない。その際関係国および大国の援助が必要となるが、この時には関係する国々はパレスチナ、イスラエル双方に加担することなく平等な援助が望まれる。
 人間はどうしてこうも愚かなのだろう。



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