2022年6月20日月曜日

「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」:日本の佐藤内閣の沖縄返還かかわる沖縄密約事件とのあまりに鮮やかな対比

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書

「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」を観ました。すばらしい映画です。感動しました。
歴史映画館が時代の節目となる出来事を画いた映画を発掘し、時代背景と共にお贈りします。今回は「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」をお贈りします。
 泥沼化していたベトナム戦争でアメリカが勝利する見込みが無いにも関わらず、歴代大統領は国民に戦争の状況を知らせないまま、至上命令として戦争を続けていたことを示すアメリカのペンタゴンの最高機密文書が暴露されたことに端を発する。

  このことは当然のこととして、激しい国民の怒りを買い、焦ったニクソンはウォーターゲート事件を起こし、失脚する。

 この映画のすばらしさは、アメリカの新聞社が国民の知る権利を掲げて、敢然と権力に抗して闘い抜いたことである。そしてさらに、アメリカの司法が、三権分立の立場を堅持し権力におもねることなく、国民の知る権利を擁護する立場に立ったことである。さらに、国民がマスコミと司法をきちんと守ったことである。

 これとまったく同じようなことが、日本でも起こったが、日本の司法をマスコミは国民の知る権利を守れず、権力を擁護する立場に終始したことは後世に大いなる禍根を残すものとなった。その禍根は今なお続き、日本の民主主義は今や死に体となっている。



映画の紹介
1971年、アメリカのベトナム侵攻は泥沼化し、国際的にも批判が高まり、アメリカ国内でも反戦の気運が高ま利を見せていた。国防総省はベトナム戦争について調査・分析する文書を極秘裏に作成していたが、ある日、その文書が流出し、ニューヨーク・タイムズが内容の一部をスクープした。
 それは7000枚に及ぶ膨大な量であるが、ニューヨークタイムズでは、自らの生命とジャーナリズムの使命をかけ、厳しい選択を迫られていた。果たして、その決断とは・・?



映画データ
ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書 (字幕版)
1時間56分
2018
監督 スティーヴン・スピルバーグ
出演 メリル・ストリープ, トム・ハンクス, サラ・ポールソン
ジャンル 外国映画
オーディオ言語 English




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ストーリー
 ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書が暴露され、それに触発され、アメリカの多くの新聞社も情報の公開と政府の責任を求めて立ち上がるうねりが沸き起こる。そしてそのうねりはついにニクソンをしてウォーターゲート事件を引き起こすところまで追い込んでゆく。


背景と見どころ
 本筋は、 ニューヨーク・タイムズの女性の社長が当時の社会の風潮に抗して権力に戦いを挑むということではなくて(もちろんそのこともこの映画の主張を構成するものではあるが)、 新聞の使命が国民の利益に対して国民の利益のために行動することに徹するべきだというところにあると思う。
この映画の素晴らしいところは問題の本質を隠すことなく新聞社の使命をまっ正面から捉えて闘いに挑む姿を描いたことである。それに加え、アメリカの司法が権力から独立しており、 国民の知る権利と民主 主義を 擁護する立場を貫いたことである。
  私はもし同じような事件が日本であった場合、日本の新聞はニューヨークタイムズやワシントンポストのように毅然として国民の側に立ち行動を起こしたであろうか大いに疑問を持つものである。
 もちろんこのことは新聞社のみの責任ではなく、国民の一人一人が自由と民主主義のために自覚し権力に対して、自分の立ち位置をしっかりと認識しているかどうかに関わる問題である。
  また同時に日本の裁判所が、三権分立の立場を貫き通すだけに成熟しているかの問題もある。日本の民主主義の脆弱さも対比して明らかになっているのではないだろうか。
  私たちはアメリカの新聞社の素晴らしさをただ賞賛するのではなく、自分自身の問題として日本の民主主義を支える行動と意識を持たなければならないと思う。





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